ニコニコメドレーの作り方【ニコニコメドレー技術編・①コンセプト】
この記事は、
「ニコニコメドレーを作ってみたいけどどこから手をつければいいかわからない!」
「別に作りたくは無いけどどうやって作ってるのかは知りたい」
という方に向けて書いた記事です。
※注:まだ【ニコニコメドレー技術編・⓪総合】の記事をお読みでない方は、先にこちらをお読みいただくと、本記事がよりわかりやすくなるかと思います。
[目次]
⓪はじめに
①コンセプトって?
②コンセプトを考えるときに考えること
③具体的なコンセプトの例
④Q&A
⓪はじめに
あくまでこのブロマガで書くのは、
ニコニコメドレーを作るための方法の "1つ" です。
作者が10人居れば10通りのメドレーの作り方があります。
このブロマガ通りに作らなかったからといって "間違い" というわけではありません!
「どこから手をつければいいか分からない!」という人に、
このブロマガをきっかけに手を出してほしいという思いから書くに至りました。
この記事が、自分なりのニコニコメドレーの作り方を編み出すきっかけになってくれたら嬉しいです。
①コンセプトって?
…言い換えると、
「作者のやりたいこと」とか、
「どうしてこのメドレーを作ろうと思ったのか」とか、そういうことです。
改めてニコニコメドレーを考えてみると、
・短くても3分、普通で10分、長いと30分だったりする
・多くの曲の耳コピが要求される
・上げれば必ず伸びるわけでもない
……というように、「じゃあなんで作ってるんだ!?」というような点が多く目につきます。
それでもやっぱり「メドレーを作ろう」と思い立つということは、それなりに理由があると思うんです。
僕はその理由を特に大切にしてほしいと考えています。
何故かというと、そこの理由がハッキリしていると、自分の中での納得具合もわかりますし、自分以外の人へ伝わる想いの説得力も増すからです。
考え抜くことをやめてほしくない、という言い方も出来ますが、
それで作品が完成しなければ本末転倒。
この「完成度」と「妥協」のバランスがメドレー制作で一番難しいところだといっても過言ではないでしょう。
まだメドレー制作をしたことが無い、完成させたことが無いという方は、まずは妥協しまくってでも投稿してみることをお勧めします。
何度も投稿しているうちに、いつの間にか10万再生を突破するような作品を作った作者を僕は知っています。
②コンセプトを考えるときに考えること
●視聴者を意識するか否か
…
悲しいことに、「自分の入れたい曲、作りたいサウンド」と「多くの視聴者が望んでいる曲、サウンド」には、多かれ少なかれ違いがあります。
ここで、「自分の好きなようにやる」のか、「みんなが好きなようにやる」のか、はたまた「その両立を目指す」のか。
まずこれを軸としてしっかり考えておかないと、フワッとしたメドレーになります。
勘違いしてほしくないのは、
その「フワッとしたメドレー」=「悪いメドレー」というわけではない、ということです。
(コンセプトをあまり考えずに作る方が、より簡単に完成するのもまた事実です。)
●選曲に何かしら縛りはあるのか
…
例えば、ボカロジャンルでニコニコメドレーを作るときに、レッツゴー!陰陽師を最後に持ってくると、コンセプトが崩れてしまいます。
なのでここではまず、「基本はボカロ曲のみ」というコンセプトがあるとします。
しかし「少しだけ、そのボカロの中の人が歌っているオリジナル楽曲を入れる」というような例外を持ってくると、今度は逆に “粋な演出” として捉えられるわけです。
それを踏まえると、「ボカロメドレー+関連曲少し」というコンセプトに落ち着くわけですね。
作りたいものを考えているときに、あらゆる可能性を考えてみることをお勧めします。
ここら辺は、③の記事「ニコニコメドレー技術編・構成/演出」(2020/4/15投稿予定)の部分とも関わってきますね。
●キーや歌詞にこだわるかどうか
…
例えばこのニコニコメドレーは、全て原曲のキーと同じキーで打ち込まれています。
ニコニコ動画のアチコチ
ニコニコメドレーの派生作品のタグの1つに「メドレーを歌ってみた」というものがあります。
何が言いたいかというと、キーが原曲と同じだと、一段と歌いやすい・口ずさみやすいメドレーになるわけですね。
また、反対にキーが違うとその曲だと認識できない人も一定数います(僕の周りにもいます)
そういう人たちでも楽しめるメドレーであり、なおかつ原曲の雰囲気をなるべく壊さずにメドレーに組み込むことが出来ます。
しかしデメリットは勿論、使える曲が限られてくることです。
これは④の記事「ニコニコメドレー技術編・繋ぎ/重ね」(2020/4/16 投稿予定)で触れますが、ニコニコメドレーでは一般的には「曲ごとに転調する」ということはあまり行われません。
なので、入れたい曲を、原曲のキーからそのメドレーのキーに移調させることが不可欠になってきます。(移調に関しては「ニコニコメドレーの作り方【音楽/DTM技術編】」参照)
曲のキーは12種類あります。
その中でこの移調が使えないとなると、単純計算で使える曲が1/12にまで減ってしまうんですね。
如何にこのコンセプトを成し遂げることが難しいかがわかると思います。
また、歌詞がある曲の場合、曲の変わり目で次の曲のメロディーと一瞬でも音が重なってしまう場合、その一瞬だけ2種類の歌詞が存在することになります。
こういう小さな点ですが、歌いにくさを感じることもちょくちょくあります。
ここまでお話してきましたが、「じゃあ原曲キーや歌詞を重視しよう!」となるもよし、「そんなん関係ねぇ!」となるもまたよしです。
正解はありません。
この文章をの目的はあくまで、「コンセプトを考えるときの視野を広くすること」です。
●他には?
…
細かいことを言えばキリがありませんが、「8bit音源だけ」「ギター、ベース、ドラムのバンド的な楽器だけで」といったアレンジ方面でのコンセプトだったり、「1曲を短くして素早いメドレーにしよう」「1曲1曲の長さを長く取って聴き入ってもらおう」といった曲の尺に関するもの、「タイトルに “星” がつく曲だけ」「タイトルでしりとりをしよう」といったギミックめいたものなど、本当に様々です。
③具体的なコンセプトの例
…
コンセプトは動画説明文に書かれていることが多いので、該当する部分とその作品を(ごく一部ですが)をご紹介します。
「ニコニコ動画(β・γ)で有名な曲をつないでひとつの曲にしてみました(その1)。」
ニコニコ動画中毒の方へ贈る一曲
「ニコニコ動画(仮)サービス開始から10周年を記念いたしまして、
10年間のニコニコ動画を繋ぎ合わせ1曲にしてみました。
本動画を通じてこれまでのニコニコの歩みを振り返り、楽しんで頂ければ幸いです。」
ニコニコ動画十年祭
「この不景気の中、ファミコン世代を元気づけるために作ってみました。
選曲は個人的な趣味ですw」
【ファミコン名曲】ファミコン元気玉【アレンジメドレー】
「14年12月~15年9月頃にニコニコ各所で話題になった動画や曲を主に選曲したニコニコメドレーです。」
【ニコニコメドレー】Nico☆Night Ride
「Key曲による、原曲重視のアレンジメドレーとなっております。」
【PV】Key Medley【KSLA Arrange】
「全17人が曲を集めていろは順でメドレーにしてみました。」
【合作】ニコニコメドレー「いろはかるた」(繋組)
つまりは何が言いたいのかというと、
どんな理由でもコンセプトになり得るし気構える必要はないが、
そのコンセプトがブレると作品がフワっとする。
この一文ですね、これに尽きます。
他項目へのリンク
○ニコニコメドレーの作り方【DTM/音楽技術編】
○ニコニコメドレーの作り方【ニコニコメドレー技術編】
⓪総合
①コンセプト(本記事)
②選曲
③構成/演出
④繋ぎ/重ね
⑤アレンジ
「ニコニコメドレーを作ってみたいけどどこから手をつければいいかわからない!」
「別に作りたくは無いけどどうやって作ってるのかは知りたい」
という方に向けて書いた記事です。
※注:まだ【ニコニコメドレー技術編・⓪総合】の記事をお読みでない方は、先にこちらをお読みいただくと、本記事がよりわかりやすくなるかと思います。
書き手について
名前:26K(にとろく)
何してる人?:ニコニコメドレーを作る人。ごく稀にボカロ曲を作ったり歌ってみたを上げたりしています。
参考マイリスト:mylist/30910932
ニコニコメドレーとは?
⇒一般には「組曲『ニコニコ動画』」や「ニコニコ動画十年祭」のように、
「ニコニコ動画の有名曲を集めたもの」みたいな認識が強いと思います。
ですがこの記事ではあくまで、
ニコニコ動画の有名曲でなくても、
「作り手が『ニコニコメドレー』だと主張すれば、それはニコニコメドレーである」
という立場から書きたいと思います。
ですので、選曲や長さ、構成に縛られず、自分の好きな曲を好きなように繋げたものでも、ニコニコメドレーだと主張して構わない、という立場です。
試しに「ニコニコメドレーシリーズ」でタグ検索をしてもらえると、色々なバラエティに富んだ作品が沢山投稿されているのが分かってもらえるかと思います。
[目次]
⓪はじめに
①コンセプトって?
②コンセプトを考えるときに考えること
③具体的なコンセプトの例
④Q&A
⓪はじめに
あくまでこのブロマガで書くのは、
ニコニコメドレーを作るための方法の "1つ" です。
作者が10人居れば10通りのメドレーの作り方があります。
このブロマガ通りに作らなかったからといって "間違い" というわけではありません!
「どこから手をつければいいか分からない!」という人に、
このブロマガをきっかけに手を出してほしいという思いから書くに至りました。
この記事が、自分なりのニコニコメドレーの作り方を編み出すきっかけになってくれたら嬉しいです。
①コンセプトって?
…言い換えると、
「作者のやりたいこと」とか、
「どうしてこのメドレーを作ろうと思ったのか」とか、そういうことです。
改めてニコニコメドレーを考えてみると、
・短くても3分、普通で10分、長いと30分だったりする
・多くの曲の耳コピが要求される
・上げれば必ず伸びるわけでもない
……というように、「じゃあなんで作ってるんだ!?」というような点が多く目につきます。
それでもやっぱり「メドレーを作ろう」と思い立つということは、それなりに理由があると思うんです。
僕はその理由を特に大切にしてほしいと考えています。
何故かというと、そこの理由がハッキリしていると、自分の中での納得具合もわかりますし、自分以外の人へ伝わる想いの説得力も増すからです。
考え抜くことをやめてほしくない、という言い方も出来ますが、
それで作品が完成しなければ本末転倒。
この「完成度」と「妥協」のバランスがメドレー制作で一番難しいところだといっても過言ではないでしょう。
まだメドレー制作をしたことが無い、完成させたことが無いという方は、まずは妥協しまくってでも投稿してみることをお勧めします。
何度も投稿しているうちに、いつの間にか10万再生を突破するような作品を作った作者を僕は知っています。
②コンセプトを考えるときに考えること
●視聴者を意識するか否か
…
悲しいことに、「自分の入れたい曲、作りたいサウンド」と「多くの視聴者が望んでいる曲、サウンド」には、多かれ少なかれ違いがあります。
ここで、「自分の好きなようにやる」のか、「みんなが好きなようにやる」のか、はたまた「その両立を目指す」のか。
まずこれを軸としてしっかり考えておかないと、フワッとしたメドレーになります。
勘違いしてほしくないのは、
その「フワッとしたメドレー」=「悪いメドレー」というわけではない、ということです。
(コンセプトをあまり考えずに作る方が、より簡単に完成するのもまた事実です。)
●選曲に何かしら縛りはあるのか
…
例えば、ボカロジャンルでニコニコメドレーを作るときに、レッツゴー!陰陽師を最後に持ってくると、コンセプトが崩れてしまいます。
なのでここではまず、「基本はボカロ曲のみ」というコンセプトがあるとします。
しかし「少しだけ、そのボカロの中の人が歌っているオリジナル楽曲を入れる」というような例外を持ってくると、今度は逆に “粋な演出” として捉えられるわけです。
それを踏まえると、「ボカロメドレー+関連曲少し」というコンセプトに落ち着くわけですね。
作りたいものを考えているときに、あらゆる可能性を考えてみることをお勧めします。
ここら辺は、③の記事「ニコニコメドレー技術編・構成/演出」(2020/4/15投稿予定)の部分とも関わってきますね。
●キーや歌詞にこだわるかどうか
…
例えばこのニコニコメドレーは、全て原曲のキーと同じキーで打ち込まれています。
ニコニコ動画のアチコチ
ニコニコメドレーの派生作品のタグの1つに「メドレーを歌ってみた」というものがあります。
何が言いたいかというと、キーが原曲と同じだと、一段と歌いやすい・口ずさみやすいメドレーになるわけですね。
また、反対にキーが違うとその曲だと認識できない人も一定数います(僕の周りにもいます)
そういう人たちでも楽しめるメドレーであり、なおかつ原曲の雰囲気をなるべく壊さずにメドレーに組み込むことが出来ます。
しかしデメリットは勿論、使える曲が限られてくることです。
これは④の記事「ニコニコメドレー技術編・繋ぎ/重ね」(2020/4/16 投稿予定)で触れますが、ニコニコメドレーでは一般的には「曲ごとに転調する」ということはあまり行われません。
なので、入れたい曲を、原曲のキーからそのメドレーのキーに移調させることが不可欠になってきます。(移調に関しては「ニコニコメドレーの作り方【音楽/DTM技術編】」参照)
曲のキーは12種類あります。
その中でこの移調が使えないとなると、単純計算で使える曲が1/12にまで減ってしまうんですね。
如何にこのコンセプトを成し遂げることが難しいかがわかると思います。
また、歌詞がある曲の場合、曲の変わり目で次の曲のメロディーと一瞬でも音が重なってしまう場合、その一瞬だけ2種類の歌詞が存在することになります。
こういう小さな点ですが、歌いにくさを感じることもちょくちょくあります。
ここまでお話してきましたが、「じゃあ原曲キーや歌詞を重視しよう!」となるもよし、「そんなん関係ねぇ!」となるもまたよしです。
正解はありません。
この文章をの目的はあくまで、「コンセプトを考えるときの視野を広くすること」です。
●他には?
…
細かいことを言えばキリがありませんが、「8bit音源だけ」「ギター、ベース、ドラムのバンド的な楽器だけで」といったアレンジ方面でのコンセプトだったり、「1曲を短くして素早いメドレーにしよう」「1曲1曲の長さを長く取って聴き入ってもらおう」といった曲の尺に関するもの、「タイトルに “星” がつく曲だけ」「タイトルでしりとりをしよう」といったギミックめいたものなど、本当に様々です。
③具体的なコンセプトの例
…
コンセプトは動画説明文に書かれていることが多いので、該当する部分とその作品を(ごく一部ですが)をご紹介します。
「ニコニコ動画(β・γ)で有名な曲をつないでひとつの曲にしてみました(その1)。」
ニコニコ動画中毒の方へ贈る一曲
「ニコニコ動画(仮)サービス開始から10周年を記念いたしまして、
10年間のニコニコ動画を繋ぎ合わせ1曲にしてみました。
本動画を通じてこれまでのニコニコの歩みを振り返り、楽しんで頂ければ幸いです。」
ニコニコ動画十年祭
「この不景気の中、ファミコン世代を元気づけるために作ってみました。
選曲は個人的な趣味ですw」
【ファミコン名曲】ファミコン元気玉【アレンジメドレー】
「14年12月~15年9月頃にニコニコ各所で話題になった動画や曲を主に選曲したニコニコメドレーです。」
【ニコニコメドレー】Nico☆Night Ride
「Key曲による、原曲重視のアレンジメドレーとなっております。」
【PV】Key Medley【KSLA Arrange】
「全17人が曲を集めていろは順でメドレーにしてみました。」
【合作】ニコニコメドレー「いろはかるた」(繋組)
つまりは何が言いたいのかというと、
どんな理由でもコンセプトになり得るし気構える必要はないが、
そのコンセプトがブレると作品がフワっとする。
この一文ですね、これに尽きます。
このコンセプトをしっかり守ってメドレーを作ることって案外難しくて、ニコニコメドレーを全く作ったことが無い人が、最初から10分くらいの長いメドレーを作ろうとすると、十中八九心が折れて完成しません。
ということで、僕からはまず
「1~3分くらいの短めのメドレー」
というコンセプトをお勧めします。
④Q & A
ニコニコメドレーの作り方【ニコニコメドレー技術・①コンセプト】に関するご質問は、
随時コメントやリプライで受け付けております!
その質問に対する答えを補足という形で本記事に適宜追記していきます。
新しいニコニコメドレー作者であるキミの作品を待ってるぞ!
他項目へのリンク
○ニコニコメドレーの作り方【DTM/音楽技術編】
○ニコニコメドレーの作り方【ニコニコメドレー技術編】
⓪総合
①コンセプト(本記事)
②選曲
③構成/演出
④繋ぎ/重ね
⑤アレンジ